2010年10月14日木曜日

トーマの心臓 作:萩尾望都

男塾から(自分及び大多数の日本人にとっては全く遠い存在の)男子校つながりということで、ドイツの寄宿学校(ギムナジウム)を舞台にした傑作。萩尾望都さんのトーマの心臓を紹介します。

wikipediaを読むと、当初トーマの心臓が連載されていた時の、投票では最下位で打ち切り候補だったと記載されています。

実際読むとわかると思うのですが…連載当時の週刊少女コミックの読書層を考えると、ちょっと内容は難しいと思われます。のっけから完全な文学です。読み手をある程度選ぶとでもいいましょうか。結構気合入れて読む必要があります(特に男子が読む場合。男子校でありながら一般男子はどこにもでてこないので注意が必要です)

同時期に連載していた、ポーの一族という吸血鬼漫画の読みやすさから比べるとトーマの心臓は先ほど言ったように難しいものでありますが、ひとたび中に入り込めば、そのテーマの深遠さに恐れ入ります。本当に恐れ入ってしまうのです。

一度ドイツのギムナジウムに通ってた人に、本当にこんなに男子間の馴れ初めが多いのか聞いてみたいものですが…(自分は日本の男子校に中学から通ってましたが、こんなことは全くないです)

内容については…文庫1冊なのですぐ読めるので是非読んでください。

秋の夜長に、

うってつけの

あなたの宝物になるような作品です。

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